『手相を勉強しているので手を見せてください』28年前の新宿で起こった事。

生活部

ぼくが20歳の頃(28年前)は新宿に出てブラブラすることが多かったです。
地元の最寄駅が西武新宿線なので単純に新宿へ出やすかったのと、通っていた専門学校が高田馬場だったという地理的な要因が大きかったと思います。
まあブラブラといっても、だいたい映画を観てラーメン食べて帰る、くらいなんですけどね。

そして28年前は父が他界した年でもありました。
死ぬ1時間前までは、いつもと変わらぬ父がまさか死ぬなんて思ってもいませんでしたね。
父の死から3ヵ月した頃、元の生活に戻ることはできなかったけど、新宿で映画を観てラーメン食べることくらいは再開することができました。

そんなある日、新宿の靖国通りで黒縁眼鏡をかけた若い男性に声をかけられたんです。

当時のぼく:(やっぱ喜多方ラーメン坂内の焼豚ラーメンにして正解だったわ・・・)
眼鏡の若者:ちょっといいですか?
当時のぼく:・・・・・・はい。
眼鏡の若者:手相を勉強しているのですが、手を見せてもらってもいいですか?
当時のぼく:(手相!?・・・ えっ、手相!?・・・ う~ん・・・ この人ならまあいいか)
当時のぼく:いいですよ。はい、どうぞ。
(続く)

上記は28年前の話ですが、ネットで検索すると最近でも『手相の勉強をしている』という声かけがあるようで驚きました。

(続き)
眼鏡の若者:何か最近大きな変化がありましたね。
当時のぼく:少し前に父が他界したことくらいですかね。
眼鏡の若者:お父様が・・・そうですか。
(続く)

少し言葉を交わしただけで警戒心が無くなり、逆にどう転んでもいいので正直に話すことで相手に協力したくなりました。
そんな気持ちで眼鏡の若者(といっても20歳の私とそう変わらないくらいの年齢だったと思います)に接していると、こんなことを言い出したんです。

(続き)
眼鏡の若者:今はまだつらい時が続くかもしれませんが
眼鏡の若者:半年が経てば運が開いて必ず良いことがあります。
眼鏡の若者:だから、がんばってください。
当時のぼく:え、本当ですか。それはうれしいですね。
眼鏡の若者:手を見せていただいてありがとうございました。
当時のぼく:あ、もういいんですか? こちらこそありがとうございました。

 
お互い礼を言った後は再び人混みの中へ入り、それ以降は何もありませんでした。
ぼくの勝手な妄想ですが眼鏡の若者から、ぼくを『励ましたい』、という気持ちが伝わってくるのを感じました。
その気持ちが嬉しくて、少し元気がでたのは事実です。
実際にその時の出来事を当時の友人や兄に『こんなことがあったよ』と嬉しそうに話していましたからね。
ただ、話を聞いてくれた友人や兄はそろって微妙な顔をしていました。
その眼鏡の若者の本当の目的が『宗教の勧誘』や『キャッチセールス』だと勘づいたからでしょう。
実際にそれが目的だったのかもしれないけど、自分に対しては『がんばってください』と励ましてくれたんです。
そして当時のぼくはその言葉に励まされた。
ほんと世間知らずで馬鹿正直だったと思いますが、それ以上に『自分らしく』もあり、28年経った今でも変わってないことに溜息をつきたくもなります。

そのエピソードが、何かの拍子に突然思い出されたんです。
おそらく現在進行形の東京オリンピックが起因していると思うのですが。
あまり周りから励まされたことがないぼくが、長い間記憶を閉ざしていた励まされた出来事の思い出でした。
実はもうひとつ北海道を旅行していた時の『励まされ』エピソードがあるので、そちらもいつか書いて残したいと思っています。

ありがとうございました。

P.S.
上でも記載しましたが、現在でも『手相の勉強をしている』という声かけ話があります。
ぼくの時はたままた手を見せただけで終わりましたが、実際に宗教の勧誘やキャッチセールス等の被害に合われている方もいますので、くれぐれもご注意ください。

 

逆説的少女と夢幻の象

コメント

タイトルとURLをコピーしました